龍が如く極の感想

 

 

 

〈はじめに〉

2018年の12月末。私は木村拓哉がビームを撃つという、とんちきなツイートから興味を持ち、ジャッジアイズをプレイした。その結果、ジャッジアイズの杉浦文也くんに恋してしまった。そして、ジャッジアイズをクリアした後、めちゃくちゃ気分が落ち込んだ。喪失感とでも言えばいいのか、面白いゲームを終えるとそれまでの幸福感を失った気持ちになってしまうのだ。だから、思った。

龍が如く、しよう」

ジャッジアイズが龍が如くシリーズを作っている会社が作ったことは、前もって調べていたので知っていた。ジャッジアイズの原点とも呼べる龍が如くシリーズに興味を持つのは必然のように感じられるかもしれない。龍が如くシリーズについて、私が知っていることと言えば真島さんが総選挙で1位を取ったこと、ヤクザっぽい兄ちゃんが仕様なのかバグなのか分からないがコンビニを破壊している動画をチラッと観た程度である。(2019年に入ってから、真島さんが疑似m@sでS.E.MのStudy Equal Magicを踊る動画でアイドルのような格好をしていたのも観た)

この記事においても、神室町の立地をそこそこ知っている程度の初心者が書いているので、明らかな設定の間違いに気づき次第修正をしてく。また、普通にネタバレもするので、未プレイの人(特にキャラクターの生死を知りたくない人)は記事を読まない方が良い。

 

〈OP〉

OPから人が死んでいる。これはジャッジアイズでも観たので「お、死んだな」という軽い気持ちで眺めていた。OPでストーリー内の出来事をチラッと流し、ネタバレにはならない程度のものだったと龍が如く極を終えてから思う。ただ、OPの段階でジャッジアイズ以上に血生臭い雰囲気を感じ取った。龍が如くが極道の世界を舞台にした物語だからだ。それにしてもOPで流れるB'zの稲葉さんの曲がカッコ良すぎである。

 

 

〈あらすじっぽいもの〉

正直に言わせてほしい。冒頭で何があったのか忘れた。この記事を書いているのが、龍が如く極のEDを眺めている時なので、序章からかなり時間が経ってしまっている。時間で言うと大体2週間ほど前のことだ。たった2週間なのに本当に記憶が薄れていてやばい。

それでも覚えていることと言えば、桐生一馬(主人公)が、行きつけのバーで友人の錦山と酒を飲んでいたら、バーのママから店で働く桐生一馬と錦山の幼馴染み?古くからの友人?である由美の誕生日であると教えられるも、それを桐生一馬はすっかり忘れていた。そこで、バーのママから「由美の誕生日プレゼントを買ってきたら?」と言われて街へ繰り出すところから始まった。由美へのプレゼントに指輪なんてどう?と提案された時、素直に「指輪はちょっと重くない?」と思ってしまった。話の流れ的にも由美は桐生一馬と付き合ってはいないのは確実だったこともあり、指輪を買いに行くために神室町を駆け回っている時も納得がいかず、「指輪かよ〜」と謎の文句を垂れながらゲームをプレイしていた。

その際に、桐生一馬の舎弟であるシンジと出会うのだが、よくよく思い出したらバーに行く前にシンジと何かしていた気がする。そして、桐生一馬はシンジから計15万も借金をする。そもそもシンジは普段から現金を持ち歩きすぎなのと、あっさりと人に金を貸さない方がいいと思う。桐生一馬もいい大人なんだからキャッシュカードを持ち歩いた方がいいとも思ったが、もしかしたらヤクザだから銀行で口座開設ができないのかもしれない。

そこから記憶が曖昧なのでかなりすっ飛ばすが、桐生一馬はブタ箱行きになる。上記した錦山が由美を守るために堂島組の組長を殺し、その罪を全て桐生一馬が引っ被ったからだ。ここまでくると、空条承太郎が可愛く思えるハードさである。10年ほど刑務所生活を満喫し、桐生一馬は仮出所でシャバの空気を久しぶりに吸うことになる。

それからもよく覚えていないので、おおまかな流れを説明すると、桐生一馬は行方不明になった由美を探すために神室町を駆け回る。その中で、遥という謎の少女と出会い、遥が由美の妹、美月の娘であると分かり、そこから色んな事件に巻き込まれることになるのだ。

また、今回の龍が如く極は龍が如くシリーズの一番最初に出た龍が如くのリメイク版なので、以前のものよりグラフィックの向上や、ストーリーの追加など細かい部分が違うらしい。(リメイク版しかやっていないので、その違いが全く分からない)

 

 

〈バトルについて〉

ジャッジアイズから入ったので、主な操作方法については問題なかった。バトルも【ラッシュ】【チンピラ】【壊し屋】の基本的な3つのモードと、【堂島の龍】というよく分からなかったモードがある。今回は、それぞれのモードについての感想を述べていく。

 

【ラッシュ】

速さ重視。当たり前だが攻撃力は低い代わりに、めちゃくちゃ俊敏な動きをする。銃を乱射してくる敵や俊敏な動きをする敵にはラッシュモードで対応したため、使用頻度としてはチンピラモードの次点。使いやすいといえば使いやすかったが、攻撃力が低いのでボス戦で使用すると長期戦となってかなりつらい。

【チンピラ】

ラッシュと壊し屋の中間。スピードとパワーは平均で個人的に一番使いやすかったモードだ。大抵のチンピラはこのチンピラモードでガンガン倒した。

【壊し屋】

パワー重視。めちゃくちゃスピードが遅くて隙が出来やすい。プレイ中はほとんど使わなかった。

【堂島の龍】

よく分からない。チンピラほど大振りな攻撃はしない平均的なバトルスタイルなんだと思う。こちらも全く使用しなかった。

 

この他にも武器を所持、防具を装備できるため、それなりの装備を整えればある程度の敵も余裕で倒せる。ただ、中華街でのバトルはとんかつ弁当しか持っていなかったため、本当にキツくて死ぬかと思った。終盤には拳銃は投げつけるものではなく、撃てるものだと気づく辺り、チュートリアルをきちんと確認していないことを理解してほしい。

 

【銃撃戦】

これは楽しかった。ストーリーの終盤で一度だけできた銃撃戦。きちんと弾を詰めて狙いを定めて敵を撃つ。敵だけでなくロケットランチャー的なやべぇものまで撃ち落とす。純粋に楽しかったので、これだけミニゲームでまたやりたい。

 

 

〈キャラクターについて〉

ここでも、特に印象に残ったキャラクターについて記載をしていく。なにぶん、プレイしたのがこの項目を書く2週間も前の話なので齟齬が生まれているかもしれないので気付き次第、修正をする。

 

桐生一馬

言わずもがな龍が如くの主人公である。東城会では堂島の龍と呼ばれるヤクザ。上記した通り、錦山の罪をかぶって10年ほどブタ箱行きとなった。極道者としてはかなり周囲から信頼をされているらしく、桐生がブタ箱行きになっても事あるごとに「桐生がいれば…」となるくらいの実力者であったことが伺える。ただ、10年近く刑務所にいたせいか、世間の流れに疎くなっているような節があり、女性を助けたらぼったくりに遭ったり、現代でよくある架空請求に騙されそうになるなどヤクザとして心配なところが多々見受けられた。

 

・真島さん

私は真島さんと呼んでいる。同じ東城会の人間だが、桐生に対して恨みはないどころか、シャバに出たばかりの桐生に対して勝負を吹っかけ、「10年の月日で、お前の身体は鈍った」とアドバイスをくれる優しい人。その一件以来、町を歩いていると昔の桐生に戻すという名目のため唐突に勝負を仕掛けてくる仕様になった。バッティングセンターで桐生を庇った際、本気で死んだと思ったが、その直後に町を歩いていたら普通に勝負を仕掛けてきて大したことなかったのだと安心した。終盤では自分の上司にあたる男が倒された時に何か良いことを言っていたのだが忘れてしまった。真島さんも極道者として、義理には厚い男なのだと思うが、同時にひょうきん者というかちょっとおかしな関西人でもあると思っている。また、ニコニコ動画の疑似m@sで観た真島さんが昭和のアイドルのように踊るシーンは龍が如く極には出てこなかった。

 

・遥ちゃん

桐生や錦山と同じ児童養護施設「ひまわり」で暮らす少女。母親を探すため、神室町にたった1人で訪れる行動力のある女の子。桐生のことを「おじさん」と呼び、桐生が遥ちゃんを連れて歩いている際、警官に職質を受けるが、遥ちゃんの機転で事なきを得るなど、年の割には度胸もあり、聡明な女の子なのだと分かる。賭けでの運の強さも相まって、本当にすごい子だ。きっとこの子は将来いい女になる。

 

・錦山彰

龍が如く極において、かなり重要な人物ではあるが、主に序盤と終盤に出てくる。途中の回想では自身が桐生一馬と比べられる劣等感や、難病を患う妹への資金繰りで苦しむ姿が映され、10年の間で彼に何があったのかゲームをプレイした者には分かるため、彼が変わろうとした、変わってしまった理由も理解できなくもないため、少しつらい。個人的な予想だが、こいつは由美のことが好きで、けれどその由美は桐生が好きというとことん報われない奴だったのではないかと思う。

 

・風間さん

桐生の親代わりでもある風間組の組長。桐生の理解者で、めっちゃいい人だった。過去に桐生が中国系マフィア?に拷問を受けていた際、助けに入ってそれ以来足を悪くしたらしい。最後の最後で「桐生の親を殺したのは俺だ」と言い残し、桐生に世良さん(東城会3代目会長、故人)の遺言状を手渡す。多分、桐生の親を殺したことは今後のシリーズで明かされていくんだと思う。でなければゲームとして成り立たない。

 

・寺田

東城会の人間。終盤になってようやく存在を認識したくらい影が薄かった男。(もしかしたら序盤で出てきたかもしれないし、終盤になってやっと登場したのかもしれない)けれど、義理人情に厚い辺り、良い人だと思った。

 

・シンジ

桐生一馬の舎弟のような存在。親殺しをした桐生(※実際は錦山の犯行)がシャバに出てきた際も、変わらぬ忠誠心の高さを見せつけたいい奴。現在は錦山組の組員となり、錦山の様子を監視するスパイのような役割をしており、瀕死の重傷を負いながらも風間組長を守るなど、本当にいい奴だった。結果として、ストーリーの中盤〜終盤で命を落とすが、そこで私が思ったのは「そういえば、シンジに借りた15万返してねぇや」だった。それも含めていい奴だった。

 

 

〈総合的な感想〉

ジャッジアイズとの比較になってしまうが、ジャッジアイズよりもグロテスクなシーンが多い。特に、スキンヘッドの組長(名前忘れた)が部下の指を切り取るシーンでは「お、お〜?!」と声が出た。龍が如く極でもミニゲーム的な賭けができるが、元々ギャンブルがそこまで好きではないのでプレイ中はストーリーの中だけでほとんどやらなかった。(めちゃくちゃ良い武器が景品だったため、攻略を楽にしたい人ややり込みたい人は賭けに興じるのもあり)ただ、ビックリするくらい人が死ぬ。み〜〜〜んな死ぬ!めっちゃ人が死ぬ。最終章の死亡ラッシュは、Anotherや鉄血のオルフェンズを彷彿とさせたが、錦山が神宮と同士討ちをしようとした時はさながら細かすぎて伝わらないモノマネの最悪の結末を迎える韓国の軍隊を連想してしまった。ただ、ジャッジアイズの時のようなつらさはなかった。これについて何故なのか考えたのだが、それは多分、死んだキャラクターとの関わりを設定としては知っていても、その関わりを体感することができなかったのが一番の要因ではないかと思う。(錦山と児童養護施設で共に育ったと知っていたが、その当時のことは全く分からない上に桐生と錦山が絆を深め合うようなシーンがほぼ無かったこと等)現に、急な展開すぎて頭が追いつかないところもあり、今まで出てこなかったような登場人物が黒幕だったりと、置いてけぼり感が半端なくて寂しさすら感じてしまう。(頭の良い人はきっとこうならない)それでも、終盤に世良会長の遺言状を受け取った桐生が「東城会4代目、桐生一馬だ!」と言う場面は熱くて好きだ。純粋にカッコよかった。ただ、ストーリーとしてはここで終わりか〜と感じてしまう部分もあったが、話の内容としてはまとまっていて整合性はあったように感じる。ストーリーにもう少しボリュームが欲しいとは思うが、リメイク前がかなり前に出たゲームであることや続編があることも踏まえればそこそこの満足度はある。(もしかしたら、続編で色々なことを補完しているのであれば伏線となって今後の龍が如くシリーズを楽しめるのかもしれない)

けれど、ジャッジアイズを先にしていなければ、もっと楽しめたかなというのが否めない。これは、龍が如く極がつまらなかったわけではなく、ジャッジアイズには杉浦文也くんがいるという事実が9割を占めている。残りの1割はダッシュをすると疲れてしまう、道端の自転車にぶつかっても壊れないといっためちゃくちゃ細かいが、やっぱり壊れた方が面白いというどうでもいい個人的好みだ。とどのつまり、自分好みの顔の良い男の有無によって感想が変わるクソみたいな話である。

また、この記事を書いている中で龍が如く極2をプレイしている。寺田が死んだことは分かっている。つらい。